ぽん、天国へ。 ~ 20年間、本当にありがとう ~
去る2016年6月6日(日)の明け方、我が家の愛犬ヨークシャテリアの「ぽん」(♀)が天に召されました。
享年19歳と11ヶ月。
ほぼほぼ、20歳です。
犬の年齢で20歳というのは本当に稀です。
ましてやこの子は7歳の頃から重い心臓病を患い、毎日沢山の薬を飲み続け
幾度となく死線を乗り越えて13年間、生きました。
それ故に掛かりつけの動物病院ではもちろん最長老犬で
そのあまりの生命力の強さから「レジェンド」と呼ばれていました。
日本動物愛護協会から長寿表彰状も頂きました。
この子は僕がまだ独身の頃(当時22歳)に知人の実家で生まれた9匹の内の1匹です。
(ちなみに母犬の名前はキュウちゃん)
僕が独身で仕事も忙しかった事もあり寂しくないようにとその内から2匹を貰い受けました。(両方♀)
生後1ヶ月の事です。
家に来た当初はまだ目も良く視えておらず後ろ歩きしかできない状態でした。
食事も当然ミルクから。
その為、会社に無理を言って1ヶ月、育児休暇を頂きました。
1ヶ月付きっ切りで子育てに専念し、夜泣きに耐え、睡眠不足に耐え、
ミルク→流動食→固形物へ食事を切り替え、
必死にトイレを躾けたあの苦労の日々がまだ昨日のように鮮明に記憶に残っています。
ぽんは人間も犬もとてもとても大好きな子で逢うと必ず嬉しくて嬉しくておしっこを漏らしてしまうような子でした。
頭も良く、一度躾けた事をミスる事はほとんどありませんでした。
食べるのも大好きで兎に角、良く食べる子でした。
多少、分離不安症な処もありましたがそれは姉妹犬の「ぴん」の存在でかなりカバーされていたと思います。
その「ぴん」も7年前に天に召され1匹きりになってしまいましたが
基本的にゴーイングマイウェイな性格と
後からやってきた後輩達(くーたん、ぺこ、くるみ etc....)の存在のおかげで
こんなにも長く生きる事ができました。
重い心臓病の為、これまで何度も死にそうになりながらも
犬一倍強いタフさでそれに乗り越えてきたぽん。
その度に必ずと言っていい程、妻に言われる一言がありました。
「ぽんはあながが心配で逝けないのよ・・・」
最初の頃は「そうかぁ?」と思っていましたが
何度も言われる内に
「(僕がもういいよ、って言ってあげないとぽんは逝けないのかなぁ・・・・)」
と内心、思うようになってきていました。
確かにぽんは僕にはかけがいのない存在で
愛する我が子で
ぽんがいない人生なんて考えられませんでした。
ぽんがいて当たり前・・・・・
ずっとずっと、一緒にいるんだ・・・・・
なんてエゴを内心、描いていたのかもしれません。
最後の日、
もう立ち上がる事もできない程、憔悴しきった体を一生懸命起こそうとするぽんを見て
僕はぽんに言いました。
「ぽん、もう逝っていいんだよ、良くがんばったね・・・・」
それから数時間の後、ぽんは息を引き取りました。
その顔は本当に穏やか、ふんわりとしていて
ぽんらしい、やさしい表情でした。
もう、数年も前からこういう日がいつか来るんだろうと
心の準備をしてきていたので悲しさはあまりありませんでした。
悲しさよりも
20年間の親としての責任から解放された虚脱感のようなものがありました。
全身から力が抜けるようなそんな感覚。
心臓がずっしりと物凄く重くなるような感覚。
それでも僕はぽんに最後に伝えなくてはならない事がありました。
それは、
ぽん、もうお薬は飲まなくても良いんだよ、
ぽん、もう目も見えるし耳も聞こえるよ、
ぽん、もう体は自由だから思う存分、全力で走れるよ、
ぽん、いままで20年間も一緒にいてくれて
僕の子になってくれて
ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに、ありがとうね。
ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう。
そして
また、逢おうね、ぽん。

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